• 仁愛女子短期大学

野尻さん
仁愛女子短期大学 生活科学学科 食物栄養専攻 2003年卒業
仁愛女子高校を卒業後、京都の4年制大学に進学。卒業し2年間の社会人経験の後、仁愛女子短期大学に入学。現在、福井市のスバル食品株式会社に勤務。管理栄養士として、献立表作成や栄養価計算のほか、食と健康に関する幅広い仕事を担当。

現在のお仕事について教えてください。

管理栄養士として、社員食堂および学生食堂の献立表作成や栄養価の計算を担当しています。また、食堂運営における売上管理・食材原価計算や、サラダバイキングなど各種イベントの考案・実施なども給食会社栄養士として、とても大切な仕事です。
ほかにも健康づくりの応援として、メタボ対策のバランスランチ提案や健康教室の開催、栄養指導など、保健師さんと力を合わせて、食と健康に関する幅広い仕事をしています。

社会人入学を決意したきっかけは何ですか。

高校卒業後、4年制大学に進学して、まったく栄養と関係のない学部で勉強していました。卒業後、就職をしましたが、2年がたった頃、「資格」を何一つ持たず、自信が持てない自分に気づきました。2年間の社会人生活の中で、人に対して自分のやっていること、やりたいことが言えない…。この先ずっと不安なまま、何となく仕事をしていくのだろうか…。だったら、もう一度勉強して自分に自信をつけたい!それがきっかけでした。
そうとなったら、女性が活躍できる分野の資格を身につけて、思いっきり仕事がしたい!人に「私ってこの分野のプロなんです」と言いたい!そんな思いが自分をもう一度「仁愛」へと足を運ばせてくれました。きっと「仁愛」に縁があったのでしょう。

社会人入学にあたって、不安を感じることはありませんでしたか。

クラスメイトと6歳違いますので、やはり不安でした。また仕事を辞めて入学しましたので、収入の保証もなく、アルバイトだけで生活していけるのだろうかという心配もありました。だけど「とにかく専門知識を身につけよう。そして2年間勉強すれば、将来の進路も変わってくる!」という思いの方が強かったですね。
また私のほかにも、社会人入学した学生が2人いたことも心強かったです。

入学後、特に興味を持って取り組んだことは何ですか。

グループで大量調理を行う「栄養指導実習」です。もちろん、120人分の食事を30人で調理するのは初めての経験でした。1回の実習のためにグループで何度も打ち合わせをし、それぞれの調理の時間配分を決めたり、試作を繰り返したり、綿密に計画。そして実習当日、「一発勝負なので、失敗は許されない」というプレッシャーの中、計画がいとも簡単に崩れて、あたふたした思い出があります。

食物栄養専攻は、グループで学ぶ授業も多いのですね。

そうです。栄養士の仕事は一人では行えません。まわりと協力しながら進める力も必要になってきます。例えば「生化学」の実験もグループで行うのですが、みんなで力を合わせ、知恵を出し合って協力しなければ、実験が進められません。年齢が上だからと気を遣われることもなく、私も、みんなが年下だからとは言っていられないほど、チームワークが必要とされる授業が多く、逆に助けてもらうこともしばしばありました。
そうした学びを通して、年は違っても、みんな「栄養士になる」という同じ目的・夢をもった集団であるということ、そのことが大切だと実感できました。