そもそも私が仁愛女子短期大学を選んだのは、資格取得制度が充実していることに魅力を感じたからで、在学中に社会で役立つ資格を一つでも多く取りたいと考えていました。そして、夏休みを利用して受講した医療事務の講座で初めてレセプトというものを知り、勉強をしていく中で、レセプト請求の役割や奥の深さにひかれ、この分野の仕事をしたいと思うようになりました。現在の仕事は、病院などの医療機関から届く保険請求内容を審査し、その請求が適正であるかどうかを判断するという大変責任の重い仕事です。この職場を選んだ理由は、医療事務で学んだことが、多少なりとも活かせるのでは、と考えたからです。入職してからは、想像以上に専門知識が必要で戸惑うこともありましたが、日々、勉強を重ねる中で、この仕事が国民健康保険を支え、社会に貢献していることを実感しています。
医療費の審査事務の仕事は、一般的な医療事務の知識だけではなく、専門的な知識、技能を求められるため、当初は戸惑うことばかりでした。たとえば、ここでは毎日のように医療機関から診療報酬の算定方法について問い合わせを受けますが、入職当初は知識も経験もなく、答えられないことがほとんどでした。しかし、この2年間、先輩方からの親切で温かい指導を受け、また研修会などにも参加し、日々、自己学習を重ねることで、審査のことを少しずつ理解できるようになりました。そして今では、問い合わせにも自力で答えることができるようになり、微力ながらも適正な医療に貢献しているという実感が得られるようになりました。また、より効率的で正確な仕事ができるよう、自分なりに考えて仕事のやり方を工夫していますが、この工夫によって、自分の仕事を改善できた時は、充実感を感じます。
職場でのコミュニケーションを大切にしています。同僚のみなさんと会話をしながら、良い雰囲気の中で仕事をすると、仕事がはかどりますし、専門性の高い問い合わせなどは、先輩やエキスパートの方に聞いてからでなければ、安易に回答はできません。そのためにも相談しやすい雰囲気作りを心がけておくことは大切です。また、自分の仕事が一段落した時には、周りの方に声をかけてお手伝いをしたり、笑顔であいさつすることやお世話になった方に感謝の気持ちを伝えることも、心がけています。仕事は一人でできるものではないので、助け合うことが大切だと思います。